ドライブレコーダーの修理_前編
こんにちは
未来技術教室です。
今回ご紹介するのは、ご依頼を頂いたドライブレコーダーの修理です。
ユピテル Y-200Rという前後2カメラの機種です。
発売は2020年10月なので、そろそろ4年が経ちます。
1ヵ月ほど前から以下のような症状に悩まされています。
・SDカードエラーが頻繁に発生する。
・SDカードをフォーマットするとしばらく使えるが、再発してしまう。
・SDカードを新品に交換しても改善されない。
・SDカードのメーカーや容量を変えても改善されない。
・録画は正常にできている。
以上の内容から「スーパーキャパシタの劣化」が原因ではないかと考えました。
理由としては、
まず、通常の録画ではSDカードへのデータ保存が正常にできているため、それ以外のタイミングでSDカードの動作に不都合な状況が発生していると考えました。
電源ONのときは、SDカードを認識すると録画が正常に開始されます。
では、電源OFFのときの動作はどうでしょうか?
電源OFFを認識すると、本体に内蔵されたスーパーキャパシタに蓄えられた電気での動作に切り替わります。
同時に、録画途中のデータをSDカードに保存します。
その後、スーパーキャパシタの電気を使い切って完全に電源OFFになります。
もし、スーパーキャパシタが劣化して蓄えられる電気が少なくなったら、録画途中のデータをSDカードに保存する途中で電気を使い切ってしまいます。
すると、保存中に電源OFFになり、SDカードにエラーが発生します。
ゲームでもセーブ中に電源を切ればセーブデータが破損しますよね。
それと同じですね。
エラーが発生するのは、恐らく正常に保存できなかったデータを上書きするタイミングだと思います。
SDカードをフォーマットするとしばらく使える理由です。
長くなりましたが、今回はスーパーキャパシタの交換で症状が改善するか確認します。
早速分解します。
外周がツメで留まっているだけです。
ディスプレイはテープで固定されています。
ディスプレイの配線に注意しながら持ち上げます。
ディスプレイの裏側には金具があります。
ネジは赤丸部にあります。
とても小さいネジなので無くさないようにします。
中身をそのまま持ち上げます。
スピーカーの配線が繋がっているため、コネクタから取り外します。
配線がとても細いので慎重に作業します。
分解が完了しました。
緑色の大きな部品が今回のお目当て「スーパーキャパシタ」です。
本日はここまでになります。
次回はスーパーキャパシタの取り外しから組み立て、動作確認まで行います。
お楽しみに!