自動車用ホーンを修理しますpart1
こんにちは
未来技術教室です。
今回は、50年前に販売されていた自動車用ホーンの修理のご依頼を紹介します。
修理するホーンは、ミツバというメーカーから販売されていたトランジスタホーンと呼ばれるものです。
低音側と高音側の2つの音で綺麗なサウンドになります。
赤くて非常に大きなホーンで、迫力があります。
いったい、どんな音が鳴るのでしょうか!

こちらのホーンは通常のホーンと違い、電源を接続しただけでは鳴りません。
鳴らすには専用の制御回路が必要になります。
通常のホーンは電源を接続すると自動で振動して音を出すのに対し、トランジスタホーンは電気的にON-OFFを繰り返す制御回路を介してホーンを鳴らします。

さて、今回の個体はそもそも鳴りません。
恐らく年式的に考えて制御回路の故障だと思いますが、ホーン本体が正常に動作しないと確認もできないため、まずはホーンの単品試験を実施します。
試験方法は、テスト用の12V電源を直結して反応を確認します。
通電時にポン!と大きな音や振動が出れば合格です。
結果は、低音側は正常、高音側は反応が悪くて小さな音しか鳴りませんでした。
早速原因を確認するために分解します。

分解してすぐに原因が判明しました。
分かりにくいですが、クリアランス不良です。
左のクリアランスが狭く、傾きもあります。
これでは、コイルに吸い寄せられる距離が短くて振動板を強く押すことができません。
また、傾きがあることで右側は離れすぎているため、振動板を押すだけの力が伝わりません。

はい、修正しました。
左右がなるべく均等になるように組付けました。
再度、電源を直結たところ元気に動いてくれました!
今回はここまでです。
次回、part2ではテスト用の制御回路を作成して実際に鳴らしてみます!